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2012/12/19

Yeti SB95 テスト(2)

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SB95のインプレッション
テストバイクのSB95、Mサイズには多くのライダーに合わせてThomsonのステム90mmが付いていた。荒れた場所などではもう少し後ろのポジションで乗りたかったので60mmのステムに交換した。そして惜しげもなくThomsonのEliteシートポストを外しRocKShox Reverbのドロッパーポストに交換した。これはアリゾナ セドナではマストアイテムだ。トレールにふさわしいバイクになり、ロングテクニカルヒルクライムへの準備ができた。そしてシートを下げればSB95は快適なマシンへとなる。


SB95は上りをそつなくこなし、急勾配な箇所ではグリップに驚くだろう。


クライム
SB95はSwitchサスペンションを採用しているが実際のところトレールでどのように動くのか疑問だった。SB95の動きはシートに座りペダリングしているとリズムに合っているようだ。FOXリアショックをフルオープンの状態で走っていたが、スムーズな路面でのバイクの軽快さを求めてCTDレバーをよりコンプレッションの強い『Trail』や『Climb』モードにすると良いことがわかった。これは長い荒れたクライミングでも同じだった。コンプレッッション調整可能なFOX Float CTDショックは明らかに評価できるが、舗装路でのアプローチを重視するよりも、もう少しトレイルでの上りで変化できると良いだろう。

一方、ペダリングしているとSwitchサスペンションはアクティブに動いていることに驚いた。荒れた斜面でシートに座りペダリングしていると、少し短めのチェーンステーは体重をリアホイールの上に置きやすくトラクションをかけやすい。何度も繰り返し試して走ってみたが68.5度のヘッドアングルはちょうど良かった。セドナのトリッキーなシングルトラックではこのヘッドアングルはゆる過ぎではないだろうかと思ったが心配は必要なかった。60mmのステムは丁度良い長さだったが、もし120mmのフォークから140mmに変更すると1度ヘッドアングルが寝て重心も変りバランスを崩してしまうのではないかと思う。長いフォークはSB95の下りの性能を上げるとは思わないし、なぜ上りを犠牲にしてそうするのだろうか。シートに座って上りを好む人はシートアングルが72度よりもう少し角度が立っていた方がよいだろう。72度のシートアングルは、立ち漕ぎを多くする人向きだ。

シートに座るとSB95はテクニカルクライマーだ。事実FOX CTDレバーでSwitchサスペンションの不足を補う。SB95はここのセドナでの上りではとてもすばらしい。


あらゆる状況でも信頼のあるハンドリング、SB95はラフな路面で加速する。

ハンドリング
SB95は29erであるが切れのある26インチホイールバイクのフィーリングだ。このSB95は一旦走り出すと輝きを増す。フロントの持ち上げがしやすくトレールでは楽しい。コーナーも気難しいところがなく始めの1kmのシングルトラックですぐ馴染む感じだった。少し短めのチェーンステーとちょうど良いヘッドアングルが、ロングトラベルのバイクが一瞬もたつくことがある一方で素早くコーナーを抜けることができる。しかも安定していて他のラインに迷うことなく始めのラインを走ることができる。

サスペンション
リアのアクティブな動きにSB95は走りが重いのではと思ったがそうではなかった(多くの5インチトラベルの29erは走りが重いようだ)。FOX FloatリアショックとSwitchサスペンションのバランスが良い。荒れた路面ががスムーズな路面になってしまったように感じる。26インチホイールの6インチトラベルのバイクで下った時を思い出した。SB95は29インチホイールの5インチトラベル、幅2.2インチのリアタイヤであるにも関わらずこのパフォーマンスには驚きだ。


サスペンションはリアのCTDレバーによってロングの上りでは動きを抑制し、荒れた路面ではロングトラベルのバイクのように十分動く。一方、バイクへの荷重をかけやすくなり岩を飛び越えたりしやすくもできる。

フォークのCTDダンパー ロースピードのコンプレッッションが足りないと感じた。地形とライダーによって10psiから15psiをFOX推奨のエア圧より加えるとSB95の34フォークにはよいだろう。そしてCTD TRAIL ADJUSTダイアルを中間の固さの位置にする。アグレッシブなライダーはDECENDとTRAILのセッティングを両方使うとよいだろう。これで120mmトラベル34フォークはSB95に合うだろう。SB95のオーナーは140mmトラベルフォークにしてバイクのヘッドアングルを1度寝かせて可能性を広げるも良いが手足の長さにもよるだろう。


SB95でのトレールは荒れて感じない。


他の点
Thomson Eliteシートポストは素晴らしいコンポーネントでバイクを変えてもまた使うことができるものだ。しかしそれはそれで良いのだが、ドロッパーポストがないことは良くない。6,500ドルも払ってさらに300ドルも払わなければバイクの性能を発揮できないのは良くない。Yetiはドロッパーポストを標準装備にするべきだ。

ドロッパーポストがない間私たちは頭をシェイクし続けなければならなかったのでぜひPRO KITには加えてほしい。XTRトレールブレーキは過去にも言及したが全くもって素晴らしい。よく効き、レバーのフィーリングが大変良い。

XTRのシフト系は正確でほんの少しの調整だけで済んだ。リアディレーラーのスタビライザーはチェーンのノイズを減らしチェーンが落ちることがなかった。

DT Swiss XR400リムは、激しくぶつけたところ曲がってしまい修正しようとしたが無理だった。


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